「キンボールスポーツ、ご存知ですか?」寺﨑 直幸(高35)

35回生の寺﨑直幸です。この度、平成26年度の同窓会総会実行委員長をさせていただく事になりましたのを機に、コラムを、というお話をいただきましたので、私の趣味について少し書かせていただきたいと思います。

みなさんは「キンボールスポーツ」というスポーツをご存知でしょうか?(正式名称は「キンボールスポーツ」ですが、以下「キンボール」と略します)高校時代はラグビー部だった私ですが、十数年前からこのキンボールにはまっています。

キンボールとは、金色のボールでもなく、キン○○(笑)でもありません。キンボールのキンは、運動感覚という意味の英単語のkinesthesis(キネスシス)の略です。キンボールは1986年にカナダで生まれ、日本に入ってきたのは1997年です。現在の競技人口は世界で500万人と言われていますが、日本は世界の中でもカナダの次に競技人口が多いと言われています。私がキンボールを始めた2000年頃は、ほとんど誰も知りませんでしたが、最近ようやく少しは知られてきたかな、と思います。

キンボールの最大の特徴は、そのボールの大きさです。ボールの直径が122センチあります。空気で膨らませていますから、大きいですがそれほど重くはありません。重さは約1キロです。簡単に言えば、この大きなボールを打って(キンボールでは「ヒット」と言います)、相手チームはボールが床に落ちないようにレシーブしなければならない、というスポーツです。

ボールが大きいので、例えばキャッチボールができないと野球にならないとか、クラブにボールが当たらないとゴルフにならないとかいうような、細かい技術はとりあえず必要ありません。ですから初めての方でもすぐにできます。そして面白いです。それでいて上級者になると、本格的なスポーツとしてもスピード、迫力もあるし、技術的、戦術的にも奥が深いです。

キンボールのもう一つの特徴は、1チーム4人×3チームでゲームをする事です。 キンボールのゲームについて簡単に説明しますと、各チームはそれぞれ、ピンク、ブラック、グレーのゼッケンを付けてゲームをします。チーム4人のうち3人がボールを支えて1人がヒットします。つまり常にチーム4人全員がプレイに参加しなければなりません。ヒットするチームは自分のチーム以外の2チームのどちらかの色を指定(「コール」と言います)してヒットをし、コールされた色のチームがレシーブしなければなりません。レシーブできればそのままラリーが続きます。レシーブできずにボールが床に着けば、相手チームに得点が入ります。コートの大きさは、最大で20m×20mです。コートの中には陣地もネットもありません。どこでも良いので相手のいないところを狙ってヒットします。 例えば、ピンクチームがブラックチームをコールしてヒットをしてブラックチームがレシーブできなかった場合、ピンクに1点が入りますが、何もしていないグレーにも1点入ります。常にミスしたチーム以外の2チームに1点ずつ入ります。この仕組みによって、よほど力の差がない限りは大きく点差が開く事はなく、接戦になる事が多いです。これもキンボールの面白いところです。時間制で得点を競います。

ワールドカップが2年に1回行われており、日本は男女ともに銀メダルを何度も取っていますが、過去6回のワールドカップで、金メダルは男女ともに全て発祥国のカナダです。カナダを倒して世界一になる事が日本キンボール界の悲願です。ちなみにワールドカップの参加国は現在のところ10ヶ国くらいです。今年も10月末にベルギーで第7回のワールドカップが行われますが、参加国(現段階での予想ですが)は、カナダ、日本、ベルギー、フランス、スペイン、スイス、デンマーク、ドイツ、中国、韓国というところです。サッカーや野球で日本代表になるのは雲をつかむような話ですが、まだ競技人口の少ないキンボールで日本代表になるのは、そんなに遠い話ではありません。2年後、4年後を目指して皆さんいかがですか?

日本代表は目指さなくても(笑)先にも書きましたように、キンボールは誰でも簡単にできるスポーツです。そして楽しく面白いです。私は垂水区の小束山小学校のスポーツクラブ21の中で「小束山キンボールスポーツクラブ」というところで活動しています。48歳の私でもやってますし、小中高生からおじさん、おばさんまで幅広い年代で楽しんでますので、興味のある方はぜひ気軽に参加してください。いつでも歓迎します。

また私は、日本及び兵庫県キンボールスポーツ連盟のスタッフとして、指導、普及活動もしています。何度も言いますが初めての方でもとりあえずは簡単にできます。体育館さえあれば教えに行きます。子供会やPTA、スポーツクラブ21のイベントなどでもよく取り上げていただいていて、ほとんどの方が「楽しかった」と言っていただけます。イベントで何かスポーツをしようという時に、既存のスポーツだと経験者と未経験者とで差がありますが、ほとんどの人が初めてというキンボールではみんなが一緒に楽しめます。
もう50近い私ですから、プレイヤーとしては若い人たちにかなうわけがありません。選手として上を目指すつもりはありませんが、審判や指導者としてキンボールの普及に携わって行きたいと思っています。一人でも多くの人にキンボールを知ってもらい、体験してもらいたいです。そしてキンボールがもっとメジャーなスポーツになってテレビでも中継されるような事があれば、解説者の座を狙っています。坂東英二ふうにお笑い系で(笑)

キンボールスポーツ、ぜひ覚えてください。そして体験してみてください。
ありがとうございました。
日本キンボールスポーツ連盟のホームページのトップページに、キンボールの紹介映像がありますので、ぜひご覧になってください。

http://www.newsports-21.com/kin-ball/