「三木、コラム書いたってよ」三木 俊彦(高47)

みなさん、47回生の三木俊彦です。

ジャズサックスプレイヤーをやっています。
星陵OBの中では変わり種だと思います。
この八月の同窓会総会で演奏することになり、その流れで?このコラムにも書かせていただくことになりました。

まずは僕がジャズサックスプレイヤーになったお話をさせていただこうと思います。
それにはお二人の星陵出身者との深〜い関係がありました。
僕は中学校の吹奏楽部でサックスを始めました。
20年以上吹いていることになります。
その吹奏楽部の顧問は、星陵OBのA先生で、僕の中3の時の担任でもありました。
サックスは最初、全然吹けなくて、先輩も上手なわけではなかったので、そもそもどう吹いていいかわからず、顧問からどやされながら吹く日々でした。
ある時、楽器のリペアをしに顧問と楽器店に行った際、偶然居合わせたプロのサックス奏者からワンポイントレッスンを受ける機会を得ました。
その時に音の鳴らし方のコツを教えていただき、急に音が鳴るようになりました。
そこからサックスが楽しくなり、部室にあった10年分くらいあった吹奏楽雑誌のサックス奏法のページをくまなく読み込み、練習に没頭するようになりました。
あと、同級生の男子部員が成績優秀なやつが多く、勉強もつられてするようになり成績も上がっていきました。
中3の進路相談の際に、某N高校か星陵かで悩むことになりました(というのもN高校には中の良い同級生が沢山行く予定だったので)。
A先生との話の中で「お前は星陵でええんちゃうか、ブラバンも頑張ってるし」みたいな事を言われ、すごく素直だった?!僕は呆気なくそれに従うことに。
星陵入学後、どんな吹奏楽部だろうと楽しみにして行ったら、今にして思えば失礼な話ですが、
のんびりした雰囲気の弱小吹奏楽部でした。
ガンガン吹くぜ!とやる気満々で行ったのもあり、なんだかすごく拍子抜けして、部活をサボってなぜかクラスメイトと相撲をする日々を過ごしました。
という不良?部員でしたが、部の先輩方が毎日、部活に行かないかと誘ってくれたのもあり、徐々に部に身を入れるようになっていきました。
一年生の定期演奏会では、当時は珍しかったと思いますが、アルトサックスのコンチェルトを演奏したりしました。
二年生に上がると、学生指揮者になり練習時間も取れるだけとってブラバン少年の道を邁進していたわけですが、ある日、ドラムもやっているパーカッションのI先輩から、
「今度文化祭でバンド組んで(吹奏楽部の以外の枠で)出てみない?」
という誘いを受けます。
これが、僕のジャズとの出会いになります。
ジャズにはその中にいろんなスタイルがあり、当時はやっていたT-Square(F1のテーマソングなどで有名)のコピーバンドをやったのですが、それはフュージョンというロックとジャズを融合した、ポップなメロディーのジャズでした。
ジャズといえば、アドリブ(即興演奏)ですが、当時はどうやっていいかわからず、とりあえずバンドスコアに載っているCDのソロをそのまま吹いていました。
そんなこんなで、だんだんアドリブに興味が湧いてきた頃、進路を考える時期になりました。
その頃はめでたく勉強はせず、朝が弱かったので遅刻して登校し部活に、サックスに、全力投球だった僕は、音大へ行きたい、音楽で身を立てたい、という思いを、半ば消去法的!?に選ぶことになりました。
なぜか分かりませんが、サックスだけは人に負けたくないという気持ちがありました。
部の先輩から音大の先生を紹介してもらい、相談した結果、当時出来たてのジャズ科に入学しました。

卒業後、東京で活動し、30歳の頃はNYへ行って一年ほど勉強したりしました。
ジャズの本場NYはレベルが桁違いに高いです。
街の雰囲気始め、街はエネルギーに溢れていて、その後も何度も訪れていますが、
毎回刺激を沢山もらいます。
文化的な違いもあり、住み始めた当初は、戸惑いの連続でした。
半年くらいすると、街のルールが分かってきて、後半はすごく住むのが楽になりました。
いろんな視点を持って生きることを教えてもらったような気がします。
日本もこれまで以上に、世界、外国人との仕事や、コミュニケーションが増えていくと思います。
日本は島国で「阿吽の呼吸」と言われるように、空気を察して行動する。みんな横一列で、同じであることがコンフォートゾーンな文化だと思います。
ですが、外国では、図々しいくらいの自己主張が普通です。
みんなが違う事を受け入れ、尊重する風土があります。
日本では違うこと、変わったことをすると、変な奴を思われがちではないでしょうか。
けど、僕はそれは、羨ましさの裏返しにも見えます。
外国では空気なんか読みません。
これは、社会学者の橋爪大三郎氏の本で読んだことだと思いますが、
アメリカ人の多くは一神教信者で、神と自分の関係性が大事なので、自分がどう生きるかが最優先(最後の審判があるので)で周りの雰囲気は二の次(最低限の同調はあると思いますが)なのです。
日本の「ムラ社会」的文化とは全然違います。
こういったことはほんの一部ですが、外国や日本以外の文化や歴史的背景を理解することで、日本は生きる道が見つかるのではないかと思います。
もちろん日本人の勤勉さ、助け合いの精神など、すごく良い面も沢山あります。
日本的な考え方と外国的なもの、そのどちらかが良いのではなく、両方を知った上で考える、相手を理解をする、という事が大事だと思います。

少々偉そうなことを書いてしまいましたが、そういういろんな経験を踏まえて、より良い世界になったらみんなHappyだな!という思いで作ったのが、僕の1st album 「Happy Song」です。
僕のオリジナル曲を始め、ジャズのスタンダード曲(1940,50年代のミュージカルなど当時の人気曲がジャズの定番化したもの)、エリッククラプトンやブラジルのイヴァンリンスの曲など、多彩な内容になっています。
これをかけるとスタバになる(スタバではジャズがよくかかっているので当たり前かも)という声もあります。
同窓会総会ではCD販売も致します。

皆さんとお会いできる日を今から楽しみにしています!!

ご静聴ありがとうございました。

以下、動画、画像です。

YouTubeのリンク
1st album「Happy song 」の収録曲
Running on Faith
2013/01/05(sat.)三木俊彦ニューイヤーコンサートより

http://www.youtube.com/watch?v=uolR3j5rijw&feature=em-upload_owner