「オペラと歌曲…歌手の仕事」北井 春花(高52)

こんにちは。52回生の北井春花です。

クラシック音楽のソプラノ歌手をしています。

高校時代は、吹奏楽部でトランペットを吹いていました。部活大好きで、トランペットで音大に行きたかったのですが、残念ながらトランペットはそんなに上手ではなかったので、小さい頃から好きだった歌を習い、声楽で音大に入りました。

が、吹奏楽は大人数で一緒に演奏できるというのが楽しかったのですが、歌は、大学1、2回生の頃はレッスンでも授業でも一人で歌うだけだったので、正直そんなに面白くはありませんでした。

それが楽しくなったのが、大学4回生でオペラに出演してからでした!オペラは、数名のソリストと、数十名の合唱と、数十名のオーケストラが一緒に演奏します。 何ヶ月も練習をして、練習はもちろん厳しく辛い時も多々ありますが、ようやく本番を迎えると、開放的な気持ちになり、この瞬間のために私は歌っているんだなぁ……と思います。

今年の2月末に、神戸文化ホールで行われた、神戸市主催のオペラ「カルメン」に、ミカエラ役で出演させて頂きました。

本番一週間前の文化ホールでの通し稽古です

神戸文化ホールでは、震災の後2001年までは頻繁にオペラが上演されていたのですが、資金不足の為上演されなくなっていました。神戸にオペラを復活させたい!という強い思いから、今回久々に神戸で本格的なオペラが上演されました。

今回、オペラの宣伝のため、本番二日前のゲネプロ(本番通りの舞台セット、衣装、ヘア・ メイクでのリハーサル)を高校生に見学してもらう「リハーサル見学会」というイベントが行われました。あらかじめ見学に来る高校は決まっていたのですが、その中に星陵高校の名前もあり、しかも来ていたのは吹奏楽部の部員たちだったようなのです!もちろん今の現役生はもう知り合いではありませんが、後輩に見てもらえたというのはなんだかとても嬉しかったです!!

華麗な衣装・舞台セット、字幕、生のオーケストラ…等、オペラはとにかくお金がかかってしまうのが問題です。

復活した神戸のオペラが、今後続いていくかどうかはまだわかりませんが、またオペラが上演され、一人でも多くの神戸市民が、オペラを身近なものに感じて楽しんでくださるようになればいいな…と思います。

本番後のカーテンコールです

最近は、オペラだけでなく、歌曲も魅力的と思えるようになりました。歌曲は歌とピアノの二重唱と言われていますが、歌の旋律とピアノがどのように合わさっていくかをピアニストと一緒に考えながら練習していくのは、オペラとはまた違った作業で、興味深いです。

6月には、星陵でお世話になった音楽の先生・坂下功一先生が指導される合唱団の定期演奏会にゲスト出演させて頂き、日本歌曲を演奏する予定です。高校で出会った先生とのご縁が今でも続いているというのは、本当に幸運でありがたいことだと思います。

一昨年の写真です。指揮をされているのが坂下先生です

オペラにしても歌曲にしても、歌手というのは、音楽が歌詞の内容をどのように表しているのかを考えて解釈し、それを表現するのですが、自分が一生懸命感情を込めて演奏するだけではだめで、聴いている方に伝わるようにするのが仕事です。
まだまだ私は未熟ですが、クラシック歌手の最盛期は40代!!

お客様に一曲一曲の魅力を充分に伝えることができる歌手になれるよう、これからも精進いたします。

あまりまとまりのない文章で失礼いたしました。
読んでくださった方が、クラシック音楽に興味を持ってくだされば幸いです♪

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