「同窓会実行委員会での2年間を振り返って」宮本 三郎(高35)

今から31年前の昭和58年、私たち35回生が卒業する際に「星陵高校同窓会の全体総会を企画・運営するのは、50歳になる年の回生が担当する」そんな言葉を聞いたのは何故か覚えていました。私たち35回生は11クラスあり、各クラス2名ずつ計22名の同窓会担当委員を決めて最後の学年だよりにも担当委員の名前がプリントされていたように思います。

30年近い歳月が過ぎると私は「自分のクラスの同窓会担当委員が誰だったのか」すっかり忘れてしまって覚えていませんでしたが、今回の実行委員会のメンバーの中には、しっかりと覚えていてくれて実行委員会に参加してくれたメンバーもいました。私自身は同窓会担当委員ではありませんでした?が、実行委員会には、ひょんなことから実行委員会準備会をスタートさせた時より参加し、貴重な経験をさせていただきました。

毎年8月の第一日曜日にポートピアホテルで総会が開催されていることは同窓会誌星友を通じて知ってはいましたが、私自身が参加したのは平成25年の同窓会が初めてでした。それは、実行委員会メンバーとして自分たちが幹事となる年の前年でもあり、同窓会全体の雰囲気を味わうべく、また、当日の段取りや準備風景を記録するためでもありました。懇親会の最後に同窓会旗を引き継いだその時、こんなに大勢の人が集まる会の準備から進行に至るまで、自分たちで作っていかなければならないプレッシャーを少なからずとも感じたことを覚えています。

私たち35回生は当初、実行委員会準備会として本番2年前の平成24年9月に、同期の吉荒くんの自宅に集まり準備が始まりました。実行委員会準備会として活動を始めたころは、2か月に1回のペースで集まり、いきなり本番の総会懇親会のことまでは考えられず、同窓会を盛り上げるためにも最初は35回生同期の所在をつかんでいこう、現住所を探していこう、今もつながっている同期同士のつながりをネットワーク化していこう、とにかく同期同士がつながっていこう、ということから始まりました。そこで平成25年2月に同期会を開くことの準備から始めたのですが、これは本番時の受付や懇親会の進行などの予行演習を兼ねていましたが、まず25年2月に1回目、7月に2回目、26年の2月に3回目と開催していくことで、自分たちの練習プラス同期同士のつながりをネットワーク化していきました。

25年2月の同期会のあと準備会が正式な実行委員会となり、月一回のペースで実行委員会を開催するようになってからは星友会館を活動拠点として、「大人のクラブ活動」を合言葉に準備を進めていきました。在学中には全く交流のなかった同期と親しくなれたことは、私にとって楽しい思い出であり、文字通り「クラブ活動」の場となりました。

平成25年12月には懇親会のテーマが「Discover☆星陵~源泉を探そう~」に決まり、このテーマのもと、懇親会での企画の一つ「源泉を探そう」企画のビデオを作成することとなり、現在の星陵在校生の様子や生の声をビデオに収録するため5月10日に開催された星陵祭の一般祭にも出向きました。星陵祭には卒業してから初めて行かせていただきました。私たちの在学中、星陵祭は9月でしたが5月になった星陵祭当日は天候にも恵まれ、自分たちの子どもぐらいの歳の在校生(67回生から69回生)たちに、取材許可証を見せ「おっちゃんら、星陵の卒業生やねん」と、決して怪しいものではないと言いながらマイクを向け今の星陵生たちと話をすることができました。楽しい高校生活を送りながらも、しっかりと将来の目標を持っている後輩たちの頼もしい声を聴き、30数年前の自分を振り返って「自分はこんなにしっかりしていただろうか」などと思いながら、輝いている後輩たちから元気をもらい、楽しいひとときを過ごすことができました。また、今回のテーマであった星陵の「源泉」は、今も絶えることなく湧き続けている、そう実感しました。

8月本番の懇親会には、370名もの同窓生に集まっていただきました。ご参加いただいた同窓生の皆様には、お忙しい中ありがとうございました。なかでも幹事回生の参加がやはり一番多く、私たち35回生も120名の同期が集まってくれました。手前味噌ですが盛会であったと思っており、実行委員会メンバーとして大役を果たせたのではないかとほっとしました。私も含め実行委員会メンバーの多くは、無事終わったという安堵感、やり遂げたという満足感、もう来月からは実行委員会の集まりがないという何かしら脱力感を感じた夏でした。

私たちの実行委員会は、メンバーそれぞれが仕事などの個々の事情を抱えながらも、毎月京都や大阪から通ってくれた者や、実行委員会の話を聞いて新たに参加してくれた者など、延べ20人を越える同期が参加してくれた活動でした。ひとりひとりの力が合わさって大きな力となり、総会・懇親会を無事に終えることができたことで、私にとってまた参加してくれたメンバーにとっても、大人になって久しぶりに充実感を得られた貴重な2年間だったのではないかと思います。

今回、実行委員会メンバーとして同窓会に参加させていただいた中で私が後輩たちに伝えたいことは、幹事担当年の同窓会には沢山の同期に参加してほしいことです。100名を超える同期が一堂に会するなんてことは、卒業後おそらく最初で最後、あるかないかの貴重な機会ですから。私は、34回生が実行委員をされた昨年の同窓会に自分の準備のために参加し、今年の同窓会は実行委員会メンバーの一員として参加し、今年の36回生が実行委員の同窓会には後輩たちに襷がつながったのを確認するために参加することで、自分自身の実行委員会としての活動が完結すると考えていますので、27年夏の同窓会にも是非参加したいと思っています。

2年間を振り返るといろんなことを思い出して、まだまだ語り尽くせませんが、最後に36回生の実行委員会のみなさんに、伝えたいことがあります。あっと言う間に夏がやってくる感じですが、焦らずに確実にひとつひとつ疑問点はみんなで確認していきながら、実行委員会の集まりを「大人のクラブ活動」として楽しんでください。