コラム『星陵生をたずねて』  東海支部の活動を振返って 木崎 晃(高6)

第2回東海支部総会で挨拶する木崎さん

「星友会」副会長の山田祐子さんによると、この1月に吉元庸之さん(高6)、3月に中野利昭さん(高6)が、共にご逝去されたようである。誠に残念である。お二人とも、私が同窓会に関わりだしてから親しくなり、同窓会の先達としてご指導、ご支援していただいた恩人でもある。謹んで、お二人の東海支部へのご貢献を謝し、そのご冥福をお祈りいたします。

私は覺田信一さん(高18)に頼まれて、東海支部を立ち上げるときから、お手伝いをさせていただいているが、これらお二人には、そのころから大変お世話になっている。在学中はお互いに全く接触の機会がなかったのに、これ以後は頻繁に会う機会ができ、何かと応援してくださったのである。

吉元さんは、早くから関東地区に住んでいる同窓生に呼び掛けて、「星の会」という名で同窓会を始められた。対象人員は多かったが、この人たちに呼び掛け、参加してもらうための苦労は、大変なものであったとのこと。案内状の発送、出席者の確認、会場の選定、もてなし、特に御馳走の内容、予算管理など。会場はいくつか変遷し、ようやく現在のところに落ち着いた、とのこと。

中野さんは、東海支部発足早々、これを盛り上げるために、6回生や、フットボールの仲間に声をかけてくれて(立ち上げに苦労した覺田信一さんの応援)、10人余りの人を連れて、参加してくれた。最初は、会の前日から泊りがけで、JR東海道本線を、わざわざ選んで、時間をかけてやってきた。道中を楽しむためという。泊まりは、知多半島突端の見晴らしの良い温泉付きのホテル(元企業の保養所を一般に開放したもの)であった。前夜祭は臨時のクラス会のようになった。

同窓会は何のためにあるか、何を求めて参加するのか、それに応えるために何をどうすればよいのだろうか。同窓会といえば、クラス会あるいは、同年次の人たちとの交流を考えるのが普通であろう。その点、総会の企画運営をその年当番の年次の人たちに任せるというのは、いつから始めたのか知らないが、実にうまく考えたものだと、いつも感心している。おそらく、出席人員構成をみると当番年次だけで全体の三分の一くらいを占めるのではないか。そして、その前後の年次を加えると半分くらいになるのではなかろうか。ただ、当番年次が、50歳前後ということを知ると、自分の場合は神戸から遠く離れていたし、仕事も忙しかったから、何もお手伝いをできなかったかもしれない。同窓会に顔を出すようになった頃には、クラス会の雰囲気は薄くなっていた。つまり同じクラスの人たちは、うんと少なくなっていた。ところが、東海支部となると全くと言ってよいほど、同クラスの人は少なくなる。若い人も少ない。したがって、同期生に会おうという期待はまずかなえられない。同窓という絆だけで、年の離れた人同志で、とりとめのない会話を楽しむために参加している。

参加意欲を高めるための工夫を挙げてみよう。

お決まりの報告や挨拶はできるだけ簡潔にし、自由会話に多くの時間を取る。いろいろ試みた結果、目下もっとも好評なのは、音楽の田村嘉崇先生と東京から特別参加の倉橋孝さん(高20)によるコンサートで、恒例になっている。最初の頃、中野さんのグループの参加が頼りであったが、2年ほど前から、小林亮介さん(高25)が”facebook”を使って、同窓生に声をかけてくれたところ、これが功を奏して、若い人たち参加が目立つようになった。スマホさまさまである。若い人を呼び込むためには、若い人向きのツールを使わなければならない。

幹事会と二次会を兼ねた納涼会と忘年会は実に楽しい、あっという間に時が過ぎる。回を追って、幹事以外の人の参加が増えているのがうれしい。総会以上に気軽に参加できるのがよいのかもしれない。幹事の誰かの提案で、ダンスサークルを立ち上げ、毎月一回先生を招いてのレッスン、なんと総会の後半の懇親会でご披露することになった。今年で2回目になる。

当地域は、京浜や京阪神地域に比べると、交通事情がよくないため、アクセスに時間を要するため、参加を渋る方も多いと思う。遠方から参加される方のために、帰りのついでに何か興味のある見学をお勧めしようと考えた。
◆産業技術記念館—-紡績、織機、自動車生産設備の変遷。日本のモノづくりの歴史。
◆自動車博物館—-日本及び世界の自動車の動態保存。
◆リニア・鉄道館—-新幹線車両の保存、リニア鉄道の紹介。
◆徳川美術館—-尾張徳川家ゆかりの品、庭園。
等々、ほぼ好評を得たと思う。

名古屋駅前は、近年高層建築に建て替える企画が満載で、今後リニア鉄道駅ができるころには、もっとにぎやかな街になると思われる。名古屋駅の周辺から、その賑わいを拡散伝播させて、もっと観光に力を入れれば、日帰りどころか、一泊していこうと、遠くから訪れる方が増えるのではないかと期待している。皆さんもぜひどうぞ、お待ちしています。

詳しくは、本部ホームページの東海支部コーナーをご覧いただけば、東海支部通信(編集:覺田信一さん)で、写真入り(小林亮介さん)で、報告しているので、ご覧いただきたい。

2017年5月10日
東海支部顧問 木﨑 晃(高6)

 

第2回東海支部総会

前列左より右へ 酒井かづえ(高6)、伊藤栄子(高6)、有賀純一(高19)、山内茂弘第18代校長、中尾清同窓会長(高15)、吉元庸之東京支部長(高6)、藤井英明副会長(高15)、下土井康晴(高6)

2列目 小林明子(高25)、吉川幸子(高8)、甘玉美子(高8)、渡辺紀子(高11)、樋口美世子(高33)、長谷川祥子(高21)、水越明美(高21)、羽藤真理子(高24)、石川智嘉子(高26)、廣戸恒雄(高6)、中野利昭(高6)

3列目 稲本カオル(高28)、荒井登志子(高8)、菅野 泉(高18)、多田秀子(高6)、山口敏栄(高25)、大下哲史(高24)、中西 敏(高18)、生島 亘(高2)

最上段 雲田厚子(高25)、山上嘉勇(高3)、覺田信一(高18)、藤本 弘(高6)、木崎 晃(高6)、水谷博輝(高26)、山崎節男(高6)、松下 仁(高21)、伊川裕康(高6)、近藤高仁(高31)、古田文雄(高11)、宇野誠一(高31)、福田彰信(高19)、小林亮介(高25)、中西 敏(高18)、田原正通(高19)