第69回卒業証書授与式挙行

平成29年2月28日(火)卒業証書授与式が執り行われ、69回生318名が母校を巣立っていきました。
式に参列した礒田晴久同窓会会長(高24)は次のようにはなむけの言葉をおくられました。

69回生の皆様ご卒業おめでとうございます。ご父兄の皆様におかれましてもお子様の晴れの卒業を心よりお慶び申し上げます。
また、学校長をはじめ、担任団の先生方、事務室の皆さん、多感な年頃の子供たちを三年間卒業までご指導されたご苦労に心より敬意を申し上げます。

私、24回生で同窓会長の礒田でございます。本日は、三万人の同窓生を代表して一言お祝いを申し上げます。
高い所からですが、皆様のお顔を拝見しますと三年という時間の偉大さを感じます。三年前にこの同じ場所で入学式を迎えられた時にはまだあどけなさの残るお顔でしたが、目の前に座られている皆さんは、大人の顔をされています。皆さんは感じておられないかもしれませんが、星陵の三年間が皆さんを大きく成長させたことは想像に難くありません。

高校を卒業するということは、皆さんを取り巻く環境が大きく変化することを意味します。明日からは、星陵高校を離れて、それぞれの道を進まねばなりません。環境が変化するということは、今まで経験したことのないことに挑戦することです。経験したことがないときっと不安が大きいと思います。私も大学生活を想像し、楽しみやら、不安やら複雑な気持ちで一杯でした。しかしながら、不安に思いながらも、手探りで挑戦し続けるしかありません。誰も歩き方を教えてくれることはありません。道を探るために勉強することにより、歩きたい道や歩き方が見つかりますが、勉強しなければ見つかりません。もちろん、失敗もあるでしょう。「人生に失敗がなければ、人生そのものを失敗する。」という名言がありますが、失敗することが貴重な体験であり、成長するための機会にもなります。

最近は冒険をしない若者が増えたとよく言われます。日本の社会は能力主義の欧米と比べてリスクが少ないと言われていますが、実は、失敗した時に二度目のチャンスがない欧米以上のリスク社会ではないかと感じているからかもしれません。しかし、多くの成功者は必ずと言っていいほど失敗を経験しています。ガンジーも「あなたの夢は何か。あなたが目的とするのは何か。それさえしっかりと持っているならば、必ずや道は開かれるだろう。」と語っています。失敗を恐れては何もできません。夢を見るから人生は輝くのです。

そして、失敗してもなお、しつこく探っていくと「大丈夫かな、大丈夫かな、・・・・あれ?大丈夫かも」みたいに道が開けるときが来ます。「あれ?大丈夫かも」と感じたその時、皆さんは一段階段を登り、一層成長されているはずです。

だからこそ、成長するためには、容易な道を選んではいけませんし、近道を抜けてもいけません。自分自身を信じ、歩くべき道を見つけてください。終わりに皆さんが三年間当たり前のように坂を登ってきたが如く、未来に挑戦しつづけることを願い、甚だ措辞ではありますが、ご卒業される六十九回生に対し同窓会からの餞の言葉とさせていただきます。

平成29年2月28日

兵庫県立星陵高校同窓会「星友会」会長
24回生 礒田 晴久