「キレてるカラダを目指して」金井 雅樹(高38)

はじめまして、38回生の金井雅樹(かないまさき)と申します。今回は本サイトでもお馴染みの「もと街びより」吉丸君からの紹介でコラムへ投稿させて頂くこととなりました。

私は父の仕事の都合で小学校五年生から神戸→高松→神戸と移り住み、神戸に戻って来たのが高校二年生の春、父母の母校でもある星陵には編入試験を受けて転入してきました。

高校時代を振り返るにあたり、まず頭に浮かぶのは柔道との出会いです。しかも、困った思い出になっています。と、いうのも武道の授業が前校の剣道と違い、柔道だったからです。

当然授業について行けず、途方に暮れていたところ、当時の顧問で先日お亡くなりになられた平野先生から体育教官室(当時は個性派教官が勢揃いでした)で「補習に来なさい!」との優しい?お達しを受け、止むを得ず放課後に後ろ受け身の練習から開始、「自分ウマイな、素質があるで!」とエラく煽てられ?ふと気づくと正式に入部していました(笑)。

その後は才能が開花し…と言いたいのですが、そこは私の不徳の致すトコロか、然程活躍した記憶もなく、あまりパッとしない「軟式柔道部員」であったかと思います。

しかし、隣の大学へ進学後も柔道を続けたことから、星陵で柔道と出会ったことが自分の「強さ」への憧れを決定づけたのです。因みに当時流行っていた漫画は「北斗の拳」でした…。

さて、あれから約30年たった今、わたしのこの「憧れ」は少しカタチを変え、現在は銀行員として日常を送る傍ら、ボディビルディングという競技にハマっています。

16年前、 結婚を機にジムへ入会、見よう見まねでトレーニングをスタート、勧められてコンテストに参戦したのが8年前、昨年は大阪府のチャンピオンと全日本の身長別大会で優勝、今年も身長別大会で二連覇を達成することが出来ました。

もともと、「競技に出た」という証しだけでも記録に残ればな…という思い出受験的な参戦が今は雑誌に採り上げられる迄になり、自分でも驚くと同時に嬉しく思います。

日本では所謂プロはなく、マイナーな競技という印象は拭えませんが、裾野は1万人とも言われ案外広く、また、近年のメタボ対策や、マスコミでも「鍛えたカラダ」が採り上げられる機会も増え、大きな大会では競技会場が満員になることも珍しくありません。

今年10月参戦した日本の最高峰を決める全日本(無差別)選手権では1次予選の上位20名に滑り込み、決勝進出の12人を決める審査にも絡む事が出来ました。

舞台に立ち、ポーズをとるための審査時に自分の番号がコールされると、最高に緊張すると同時にゾクゾクする喜びが全身に走ります。

この競技は日々の弛まぬ高強度なトレーニング自体が試合みたいなもので、そこへ長くて半年に渡る脂肪を落とす(10㌔減)過酷なダイエットを加えて完成させる為、会社員としては支障をきたす事もあり、両立には頭を悩ます事もあります。また、どこまで行っても自分の理想に到達するには終わりがなく、「果て無き渇望」との追いかけっこです。

しかし何より仕事をしながら好きな事にこれほど没頭できることに世間一般の中年のオッサンとしての葛藤はありますが、睡眠時間を削りつつ、充実の日々を送っています。

2014年ももう終わりですが、来年も春先からダイエットが始まります。日本屈指のキレてるカラダを目指し、また挑戦します!